愛知県の中古マンション市場はまだ堅調|全国が弱含む中、2026年8月は価格・成約件数とも上昇の画像

愛知県の中古マンション市場はまだ堅調|全国が弱含む中、2026年8月は価格・成約件数とも上昇

不動産市況・マンション売買

水野 大樹

筆者 水野 大樹

不動産キャリア12年

全国では弱含み。では、愛知県の中古マンション市場は?

中古マンション市場に、少し変化が見え始めています。

全国では2026年8月、中古マンションの平均成約価格や㎡単価、成約件数が前年同月を下回り、市場にやや弱含む動きが見られました。

こうしたニュースを見ると、

「マンション価格はこれから下がるのではないか」

「愛知県も同じように下落するのではないか」

と感じる方も多いと思います。

しかし、地域別に見ると状況は一様ではありません。

2026年8月の愛知県中古マンション市場を見ると、現時点では全国とは少し異なる動きをしています。


愛知県は成約件数・価格とも前年を上回る

中部圏不動産流通機構が2026年9月10日に公表したデータによると、2026年8月の愛知県中古マンション成約状況は以下の通りです。

成約件数は385件で、前年同月比5.2%増。

㎡単価は34.09万円で、前年同月比6.4%上昇。

平均成約価格は2,548万円で、前年同月比6.7%上昇しました。

成約件数だけでなく、価格・㎡単価も前年を上回っています。

少なくとも2026年8月時点では、

「愛知県の中古マンション市場が大きく弱っている」

とは言いにくい状況です。

むしろ、取引件数と価格の両方が前年を上回っており、比較的堅調な市場が続いていると考えられます。

全国では価格・件数とも前年割れ

一方、全国の2026年8月の中古マンション市場では、平均成約価格が4,047万円となり、前年同月比2.79%下落しました。

㎡単価も前年同月比3.46%下落し、前年を下回るのは75か月ぶりとなっています。

成約件数も前年同月比8.04%減少しました。


数字だけを見ると、

全国では弱含み
愛知県では堅調

という違いが出ています。

「全国が下がったから愛知も下がる」とは限りません

ここで注意したいのは、全国の平均値と愛知県の平均値を単純に比較しないことです。

全国の中古マンション市場には、東京都心部や首都圏、大阪など高額なマンション市場も含まれています。

取引されるマンションの価格帯、築年数、立地、専有面積なども地域によって大きく異なります。

そのため、

「全国平均価格が下がった」

というニュースだけで、

「愛知県の中古マンション価格もすぐに下落する」

と判断するのは適切ではありません。

不動産は非常に地域性の強い商品です。

全国の動きを確認しながらも、実際の売却・購入判断では、その地域の成約状況を見ることが重要です。

愛知県の中古マンションが比較的堅調な理由

愛知県では、名古屋市を中心に一定の住宅需要があります。

また、三河エリアでも刈谷市、安城市、知立市など、鉄道利便性や勤務先へのアクセスが良いエリアでは、実需のマンション需要が比較的安定しています。

中古マンションについては、

新築マンション価格の上昇
建築費の上昇
土地価格の上昇

などを背景に、新築マンションと比較して中古マンションを検討する方も増えています。

その結果、中古マンション市場が一定の需要を維持している可能性があります。

ただし、すべてのマンションが上がっているわけではありません

ここは非常に重要です。

「愛知県の平均成約価格が上昇している」

ということと、

「所有しているマンションの価格も上がっている」

ということは同じではありません。

中古マンションの価格は、

駅からの距離
築年数
管理状態
階数
方角
専有面積
間取り
駐車場
修繕積立金
大規模修繕の状況

などによって大きく変わります。

さらに、同じマンションでも、

角部屋か中部屋か
高層階か低層階か
室内状態
眺望

などによって価格差が生じます。

平均価格が上昇している市場でも、売出価格が高すぎれば長期間売れないことは珍しくありません。

今後の注意点は住宅ローン金利

今後の中古マンション市場を見るうえで、最大の注目点の一つが住宅ローン金利です。

住宅ローン金利が上昇すると、同じ物件価格でも買主の毎月返済額は増えます。

すると、

住宅ローン金利上昇
↓
毎月返済額増加
↓
借入可能額・購入予算低下
↓
購入できるマンション価格低下

という流れが起こる可能性があります。

愛知県の中古マンション市場は現時点では堅調ですが、今後も金利上昇が続けば、その影響が時間差で市場に表れてくる可能性があります。


売却を検討している方は「今の成約価格」を確認する

中古マンションを売却する際には、インターネット上の売出価格だけを見るのではなく、

実際にいくらで成約しているのか

を確認することが重要です。

たとえば、同じマンション内で4,000万円の売出物件があったとしても、その物件が4,000万円で売れたとは限りません。

実際には、

3,800万円で成約したのか
4,000万円で成約したのか
長期間売れ残っているのか

によって査定価格の考え方は変わります。

特に今後、金利上昇局面に入っていく場合には、過去の高値成約だけでなく、直近の成約事例を重視する必要があります。

購入を検討している方も市場全体だけで判断しない

購入を検討している方も、

「これから価格が下がるまで待とう」

と単純に考える必要はありません。

仮に物件価格が多少下がったとしても、その間に住宅ローン金利が上昇すれば、毎月返済額が増えることもあります。

たとえば、

物件価格は100万円下がった
住宅ローン金利は上がった

という場合、トータルでは必ずしも負担が軽くなるとは限りません。

購入を検討する場合は、

物件価格
住宅ローン金利
毎月返済額
自己資金
将来の家計

をセットで考えることが重要です。

今後は「愛知県全体」よりもエリアごとの差が大きくなる可能性

中古マンション市場では、今後さらにエリアや物件ごとの差が大きくなる可能性があります。

特に、

駅に近い
生活利便性が高い
管理状態が良い
駐車場が確保されている
需要の多い間取り

といったマンションは、比較的価格が維持されやすいと考えられます。

一方で、

駅から遠い
築年数が古い
管理状態に課題がある
修繕積立金が不足している
競合物件が多い

といった物件は、買主からより厳しく比較される可能性があります。

これからの中古マンション市場では、

「愛知県のマンション価格が上がるか下がるか」

という大きな括りより、

「そのマンションに現在どれだけ需要があるか」

を見ることが重要になってきます。


まとめ

2026年8月の愛知県中古マンション市場は、

成約件数385件
前年同月比+5.2%

平均成約価格2,548万円
前年同月比+6.7%

㎡単価34.09万円
前年同月比+6.4%

となり、件数・価格とも前年を上回りました。

全国では中古マンション市場に弱含む動きが見られますが、現時点では愛知県の市場は比較的堅調です。

ただし、今後住宅ローン金利の上昇が続けば、買主の購入予算を通じて中古マンション価格に影響する可能性があります。

そのため、売却を検討される方は、

「全国のニュース」

だけで判断するのではなく、

「そのマンションの直近の成約価格」

を確認することが重要です。

株式会社三立では、知立市・刈谷市・安城市を中心に、周辺の成約事例や現在の売出状況、住宅ローン環境まで踏まえて不動産価格をご提案しています。

中古マンションの売却や購入をご検討の方は、お気軽にご相談ください。

※本記事は2026年9月13日時点の公表データ等をもとに作成しています。不動産価格や住宅ローン金利は今後変動する可能性があります。